designer focus

- アナカ ノワー -

大人の女性に向けた、上質でクラス感のあるスタイル。エレガントでモダンなデザインが人気を集めるブランド
「Unaca noir(アナカ ノワー)」。 創業メンバーのひとりでもあるデザイナーの吉永さんに、
ブランドが生まれた背景、込められたこだわりをお聞きしました。

もっと、大人の女性の魅力を打ち出したくて

2001年、20~30代の働く女性に向けたブランド「unaca(アナカ)」を立ち上げ、10年近く携わってきた吉永さん。次第に年を重ねていくうち、必然的に生まれたのが「Unaca noir(アナカ ノワー)」でした。

「ウエディングドレスなど、個人のお客様から一点もののオーダーをお受けしていたんですね。
『アナカ ノワー』という名は、その延長でできたんです」

その後、「アンシェヌマン・ミニョン」、さらに「アンシェヌマンユニ・ポワン・ド・ミニョン」と、
新しいコンセプトショップが次々と生まれ、これまでの可愛らしい部分だけではなく、
もう少しエレガントでクラス感のある、大人の女性の魅力を打ち出したい。
そうしたスタイルの象徴として「アナカ ノワー」が本格的に始動しました。

「本当にいいもの」を知ってしまった世代だから

感性と経験、その両方を携えた吉永さんにとって、“大人”とは、どういうスタイルを指すのでしょう。

「ひと言で言うのは難しんですけど……やはり生活をふくむ、自分のスタイルをきちんと持った女性というのが、
一番のイメージにありますね。今、安くて可愛いものって世の中に溢れていますけど、
私の世代の方は安いからすべて良し、というではなくて。それはそれで使ったりはするんですけど、
それだけで満足できるかと言われると、できないと思うんですね」

一度バブルを経験し「本当にいいもの」を知ってしまった世代、と吉永さんは分析します。「私自身もそうなので」。

ただ一方で、これみよがしなラグジュアリー感ではなく。ベースはクラシックながら、あくまでさりげなく贅沢さを感じさせる。そんな品の良さこそが“大人のスタイル”である、とも。

「パッと新品で見ただけでは分かりにくいですよね、同じようなアイテムは他にもありますから。ただよく見ると違いが分かる。そこにこだわりを感じ、満足感を得られる方が買ってくださっていると思います」

さりげないこだわりがあること。本物志向を必ず忍ばせること。その重要なキーが「素材選び」だと言います。

「例えば今着ているニットもそうなんですけど」と吉永さん。「これはタスマニアウールを使っているニットなんですが、何年か洗濯して着ても型崩れせず、毛玉になりにくい。着込んでいくことで、その価値を感じていただけると思っています」

素材と色、こだわりの先にあるもの。

「私の場合まずは、自分のテンション上がる生地を探すところから始まるんですね。その時によって先染だったり、プリントだったり。それをベースに、今度は肉付けをしていく。するとだんだんとテーマが浮かび上がってくる。最初ふわっとしていたものが、自分のやりたい方向に近づいていくんです」

素材は国内で別注して作ることもあれば、ヨーロッパの某有名なメゾンで使われているインポートの生地も使うことも。「もちろん国内でも素敵なものはあるんですが、やはりヨーロッパ、とくにイタリアは色の出し方も全然違いますね」

ブランドにとって「色」も重要なファクター。「パキっとした発色のよいものが特に好きで、 シーズンごとに必ずポイントカラーがあります。今は赤やティファニーカラーなど、モード感がありながら、 品が出るようなまとめ方を心がけています」

さらにコーディネートにおいても心がけていることが。「エレガントな生地同士の組み合わせは、基本好きではないんです。そこにメンズが使うような打ち込みのいい生地を合わせたい。女っぽい白いシャツブラウスの下にはメンズのパンツを合わせているくらいの女性が好きなんです」

吉永さんの思う大人の女性像、自身のパーソナリティがすべてに反映されています。「私自身母親になって、子どもがいないときに比べると生活のシーンがすごく変わって。例えば保育園や小学校の行事に着ていく洋服なんて全然わからなかったのが、今はもう任せて!という感じ(笑)。さらにセレクトショップらしい提案力、おしゃれが好きな人が好む要素もあればいいなと思います」