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- アナカ -

ひとつひとつのブランドに秘められたデザイナーの思い、その背景に迫るインタビュー連載企画。
2回目となるのは「Unaca」(アナカ)デザイナー・内村有希さん。
フレンチテイストの中にモダンなエレメントを加えた、新しいスタイル。
上質な素材を選び、女性らしいデザインの中に、ひとさじ加えた今の気分。
服飾専門学校の時代から培った、トレンドを取り入れる術をうかがいました。

心がけたのは「甘さ」と「きれいめ」を分けること。

「ものを作ったり考えたりするのが、昔から好きでした」
某服飾系専門学校で、アパレルデザイン科を専攻していた内村さん。卒業後は「アナディス」に入社。ショップでの販売を経験したのち「ゆくゆくは企画に移りたい」という夢が叶えられ、1年半前にみごと「Unaca」のデザイナーに抜擢、となりました。

担当になって心がけたのは、ブランドの世界観は大切にした上で、うまくトレンドをミックスさせること。「実際に服を作るときは、ブランドの歴史だけで作っていくと、どうしてもお客さまもともに歳をとっていってしまう。『Unaca』は30代という設定なので、ちゃんとその世代の方が着られるものにしていきたかったんです」

年齢や見た目との、ギャップがあったほうが面白い。

学生の頃から自分の着たい洋服と、作りたい洋服が首尾一貫していたという内村さん。「学校の課題でデザインする時、舞台衣装とか非現実的なものを作る人もいたんですけど、私はやっぱり、自分が洋服を着るのが好きなので」

「年齢とのギャップがあるスタイルが好きだったのかもしれません。今は30代になったので、それよりは少しカジュアルめがいい。見た目とのギャップがあったほうが面白いと思うので」

その“ギャップ”は、ブランドとしてのもの作りにも存分に生かされています。「レースとかの甘い素材だったら、形はすっきりタイトにまとめたり、メンズの生地で甘いディテールを取り入れたり。定番のシャツも柔らかい素材で作る方が好き。とにかくストレートにしないことがおしゃれだと思う」

自分のいつものスタイルから時には少しハズしてみる。そのきっかけになるような提案をしたいという。「お客さまにとっては冒険かもしれないけれど、これくらいなら踏み出せるんじゃないか、と考えながらやっているつもりです」

Unaca 2WAYベルテッドロングワンピース¥29,000 + tax 【coming soon】

新鮮に見える秘訣は、上下のボリュームバランス。

フレッシュでありながら、女性らしさや大人っぽさも感じさせる。そんな内村さんに、今シーズンの一押しアイテムを伺いました。「ここ最近、上下ともにオーバーサイズが多かったんですが、とくに冬はニットやコートなど、トップスにボリュームがあるものが増えてきます。その中で新鮮さを出すために、ボトムはタイトなものを提案したいと思っていて。今私が着ているニットも素材感が生きるようにしながら、首元は開けて鎖骨が見える、どこかに女性らしさを感じさせるように」

また来シーズンは気分をガラッと変え、立ち上がりからビビッドなカラーのものをチョイス。「パキッとしたカラーのシャツとかが、まさにその象徴ですね。レースのアイテムも甘さは少し抑えめにして、クリーンなイメージ。そして次のウィークからは、ちょっとリラックスした雰囲気を持たせて。透け感だったりトレンドのキーワードを取り入れながら、春の気分を盛り上げるようにしています」

かわいい、だけではない、時代に合わせた新しい「甘さ」のかたち。内村さんはを常に模索し、チャレンジしています。「トレンドに敏感で、新しいものを着ることに臆病じゃない人に選んでもらえる、そんなブランドにしたいなと思っています」