designer focus

- アナディス -

アンシェヌマンにて展開する7つのオリジナルブランドの各デザイナーをフォーカスし、
各ブランドのデザイナーを毎回ひとり取り上げ、
そのパーソナリティとクリエイティビティに迫るインタビュー連載企画。
もの作りへの秘めた思いや、好きなスタイルなどを根掘り葉掘り、フカボリします。

トップは「時代性と普遍的価値観を併せもつ服」をコンセプトに、素材の使い方からディテールまで、
服作りへのこだわりを詰め込みながら、時代性を併せ持つ洋服を提案する
「dʼun a dix」(アナディス)デザイナー・高島加奈さん。
ベーシックな中にもトレンドを取り入れたスタイリング術に、ぜひ耳を傾けて。

年齢を重ねるごとに、
好きなものがだんだん
定まってきました。

「昔からあるものが好きなんです。洋服として伝統とか歴史があるもののほうが、デザイン的に洗練されてるかなぁと」
やわらかな関西弁でそう教えてくれたのは、「dʼun a dix」のデザイナー高島加奈さん。
マニッシュなスタイルが印象的な、さっぱりと愛らしいキャラクターの持ち主です。

「以前はヴィンテージのレースが好きで、それをモチーフにしたアイテムをよく作ってましたね。ただ自分の年が30後半から40になる頃に、だんだんメンズよりのアイテムを選ぶようになったんです」

もともと昔から、制服っぽいデザインが好きだったという高島さん。
「若い時の好みはもっと広い範囲だったけど、年齢を重ねるごとに、だんだん定まってきました」
今、突き詰めているのはトラッド、ワーク、ミリタリーをベースにしたアイテム作り。

「古着を見ていると、仕様やディテールの始末がすごいんです。ちゃんと意味があるし、ルーツが面白いなと。それを分かって作られているものは、ハンガーでかかってる状態から分かります。廃れないデザイン。ものとしての存在感がある」

一方で古着そのままだと、着こなしにくいところも。
「今だと、ちょっと大きめのメンズサイズを選んで、抜け感を出すとか。それだけでも女らしさを出せたり。私もそれで古着を探すんですけど、うまくいかないことも多くて。なぜか、すごくマッチョに見えるんです(笑)」

メンズの洋服と、メンズっぽいレディースの洋服の明らかな違い、それはパターン。

「だからパターンはものすごく重要で。
ちゃんとしたベースを分かってくれる、そこにこだわっている人じゃないと」

点でものを作るのではなく、
全体でイメージを
打ち出したい。

その点、高島さんはパタンナーさんとの信頼も厚く、かれこれ14、5年の付き合いの方もいるそう。
「だから自分の役目としては、パタンナーさんに作りたいものを分かりやすく、明確に伝えること」
絵型の段階からシルエットや、着た感じのニュアンスもしっかり書き込む。時には写真を付けることもあるとか。

さらに今の気分をプラスするために、1点ごとのアイテムではなく、トータルで提案しているのが「dʼun a dix」らしさ。
「いろんなデザイナーさんがいると思いますけど、私はあんまり点でものを作るのではなく、全体でイメージを打ち出したい。
スタイリングで新鮮さが出るようにしています」

秋冬コレクションの中でも目を惹くのが、コカコーラとのコラボレーションによるcoke T。
「これは企業のロゴTを、ジャケットの中に着て欲しいというのがスタート。ちょっと野暮ったい感じがかわいいと思って」

またセミフレアのパンツは、「個人的に自分が冬に欲しいと思ったものを作った」そう。
「リブだと身体にフィットしつつも、テンションがあるのでそこまでピタピタにならない。縦のラインも強調されるので、すっきり見えやすいですしね」

さらに、次の春夏のこともこっそり教えていただきました。
「オーバーオールやカバーオールなど、つなぎを推してます。そこにちょっと肌を見せるタンクトップにサスペンダーをして、靴はかっこいいヒールを履くとか。どこかに女性らしさがあった方がいいかなと」

メンズライクだけど、スタイリングで女性らしさをプラスする。
「年を重ねて、女らしさは年々意識するようになりました。でもまだ今は、15%くらいかな?」
と、冗談めかす高島さんに、むしろ女性らしいチャーミングさを感じるのでした。